オンラインコミュニケーションの光と影
コロナ禍を経て、職場の勤務形態が多様化し、職場でのコミュニケーションも大きな変化があったかと思います。
特にテレワークやWeb会議などの急速な普及により「オンラインコミュニケーションが日常化」したことが最たる例えではないでしょうか。
オンラインコミュニケーションの日常化によって、経費削減や生産性向上といったメリットが生まれる一方で、意思疎通がうまくいかず、認識や理解のズレを起こすといったデメリットも発生しているようです。
そこで今回は、オンラインコミュニケーションの実態と円滑化するための手法をご紹介していきます!
オンラインコミュニケーションの実態
オンラインコミュニケーションの利用は多岐に渡り、コミュニケーションの手段として幅広く受け入れられています。
しかしながら、㈱ラーニングエージェンシーの「社会人コミュニケーションにおける実態調査」によると、職場でのオンラインコミュニケーションにおいて、約9割の方が「認識や理解のズレが発生している」と回答しています。
これは、職場でのオンラインコミュニケーションが通常のコミュニケーションとは異なる性質や制約があるため生じるものです。
主な課題をいくつか挙げると・・・
非言語コミュニケーションの欠如
オンラインコミュニケーションでは、顔の表情やジェスチャー、声のトーンなどの「非言語コミュニケーション」が限られてしまいます。そのため、相手の感情や意図を正確に理解することが難しい傾向があります。
コミュニケーションミスのリスク
メールやチャットなどのテキストベースのコミュニケーションでは、相手の意図が伝わりにくいことがあります。誤解や間違った解釈が生じる可能性があるため、コミュニケーションミスのリスクが付きまといます。
リアルタイムコミュニケーションの難しさ
リアルタイムでのコミュニケーション(Web会議など)は、顔を見ながらの会話や相手のリアクションを直接感じながらの対話ができるため、より円滑に進む傾向にあります。しかし、映像・音声の遅延やネットワークの不安定さがあるため、場合によっては充分なコミュニケーションが成り立たないリスクもあります。
上記の課題などが、認識や理解のズレを発生させる要因となっています。
オンラインコミュニケーションにも心配りを
そこで、オンラインコミュニケーションを円滑に行い、充分な意思疎通を図り、すれ違いや誤解を避けるためにいくつかの手法をご紹介します。
テキストコミュニケーション(メールやチャットなど)
適切な絵文字やスタンプを利用しましょう!
自分の感情や状況を相手に正確に伝えやすくなります。もちろん送信する相手(上司や顧客)には配慮した上でですが…。
ボイスコミュニケーション(電話や声のみの通話アプリなど)
声のトーンや大きさ、抑揚に注意しましょう!
トーンを上げて明るい雰囲気を出したり、適度な大きさではっきりと話すと気持ちや意図を伝えやすくなります。
ビデオコミュニケーション(Web会議やビデオ通話など)
普段よりもリアクションを大きくしましょう!
Web会議では、表情を普段よりも豊かにし、相槌を大きくしたり、笑顔を心がけると感情も伝わりやすくなります。
「・・・なんだ、そんなことか」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、「そんなこと」の積み重ねが円滑なコミュニケーションには必要だと思うのです。リアルでも、暑い日には体調を伺ったり、朝は元気よく挨拶する、といった些細なことの積み重ねによって、より良いコミュニケーションを築いているのと同じです。
オンラインコミュニケーションにとっても、「心配り」することが、円滑化するための一番の解決策ではないでしょうか。