職場の「尊厳」を大切にしていますか?

貴社では、従業員の「尊厳」を大切にしていますか?尊厳とは、人間として尊重され人格や価値が認められることです。

従業員の尊厳が十分に配慮されない対応は、不満や不信感を招きやすくなり、職場の雰囲気や働く意欲に影響を及ぼす可能性があります。本稿では、リクルートマネジメントソリューションズの調査をもとに、職場の尊厳について考えます。

オフィスでパソコンに向かい考え込む女性社員。職場での悩みや尊厳について考えるイメージ

2割が「尊厳損なわれている」

リクルートマネジメントソリューションズは昨年8月、20代~50代の正社員1,338人を対象に「職場の尊厳に関する意識調査」を実施しました。

まず、職場での尊厳について、「私は職場の人たちと接する時、尊重されていると感じる」「私は職場で尊厳をもって扱われている」など5項目を尋ねたところ、「非常にそう思う」「そう思う」「ややそう思う」の合計が、どの項目でも60%前後を占めました。

一方、「私の尊厳は職場で損なわれている」という項目については、「非常にそう思う」「そう思う」「ややそう思う」の合計が23.6%でした。

尊厳が損なわれた経験の声

尊厳が損なわれた経験について200件の自由記述回答が寄せられました。

  • 「多くの人がいる場で怒号を浴びせられた」
  • 「セクハラやパワハラを受け、自主退職するように仕向けられたことが何度もある」
  • 「体調(肉体)やメンタルヘルスの状態が不調でも、そんなの関係なしというような扱いを受けている」
  • 「介護に対する理解がない」

ハラスメントにかかわる回答が目立ちます。

3割が「対処なし」

尊厳が損なわれた経験のある200人がとった行動については、次のような調査結果が出ています。

尊厳が損なわれた際の対処行動

尊厳が損なわれた際の対処行動を示す横棒グラフ。特に何もしなかった29.5%、家族や社外の知人に相談した27.0%など

※出典:リクルートマネジメントソリューションズ「職場の尊厳に関する意識調査」

「何もしなかった」理由

「特に何もしなかった」と答えた29.5%(59人)に、その理由を尋ねたところ、以下のような結果でした。

理由 割合
何をしても解決にならないと思った 67.8%
自分が我慢すればいいと思った 42.4%
身近に相談できる人がいなかった 25.4%
会社での評価・評判に良くない影響や不利益があると思った 22.0%
社内に相談できる窓口や担当部署がなかった 15.3%
どうしたらいいか分からなかった 15.3%

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さいごに

リクルートマネジメントソリューションズでは、「ハラスメントの防止、職場ぐるみの不正につながる上司の態度の改善、育児・介護など働き方に関する人事制度の整備と周知などを通じて、社員一人ひとりの尊厳が損なわれないように留意することが解決の糸口になるかもしれない。その上で、上司の倫理的リーダーシップ、職場のソーシャルサポート、評価制度における手続き的公正、キャリアや学びに関する主体的な選択機会の整備、自律的で仕事を任せてもらえる環境づくりなどを通じて、尊厳を保つ職場環境の構築が求められるだろう」と分析しています。

職場での尊厳を守るためには、ハラスメント防止や制度整備といった「仕組みづくり」に加え、管理職の対応や職場内のコミュニケーションのあり方など、日常の運用面にも目を向ける必要があります。制度と運用の両面から職場環境を見直していくことが重要です。

そのような取り組みを進めていく中で、お困りの際は弊所にご相談ください。

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