労働者死傷病報告とは
従業員が仕事中にケガをしたり、病気になったりした場合、会社は「労働者死傷病報告」を労働基準監督署に提出しなければなりません。
この報告は、労災保険の請求手続きとは別の義務であり、忘れがちな手続きの一つです。
提出が必要なケース
労働者死傷病報告の提出が必要となるのは、以下のケースです。
| ケース | 内容 |
|---|---|
| 労働災害により死亡した場合 | 業務中・通勤中の事故等で死亡 |
| 労働災害により休業した場合 | 1日以上の休業が発生 |
休業1日でも報告義務があります。「軽いケガだから」と放置せず、必ず届け出ましょう。
使用する様式と提出期限
休業日数によって、使用する様式と提出期限が異なります。
| 休業日数 | 提出様式 | 提出期限 | |
|---|---|---|---|
| 休業4日以上 または死亡 |
様式第23号 | 事故後、遅滞なく | |
| 休業1〜3日 | 様式第24号 | 1月〜3月分 | 4月30日 |
| 4月〜6月分 | 7月31日 | ||
| 7月〜9月分 | 10月31日 | ||
| 10月〜12月分 | 1月31日 | ||
「労災かくし」に注意
労働者死傷病報告を提出しなかったり、虚偽の内容を報告したりすることは「労災かくし」と呼ばれ、法令違反となります。
労働安全衛生法第100条および第120条により、50万円以下の罰金が科される可能性があります。
「労災保険を使うと保険料が上がるから」「元請けに迷惑がかかるから」といった理由で報告を怠ると、会社の信用を大きく損なうことになります。
※出典:厚生労働省「労働者死傷病報告の提出の仕方を教えて下さい。」
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さいごに
労働者死傷病報告は、労災保険の手続きとは別に必要な届出です。休業1日でも報告義務があり、提出を怠ると「労災かくし」として罰則の対象となります。
労災が発生した際は、まず従業員の安全確保と治療を最優先にしつつ、必要な届出を漏れなく行いましょう。
届出の方法や様式についてご不明な点がございましたら、弊所までお気軽にご相談ください。

