世界のあちこちで人と人が争うニュースが絶えない今、ふと「人間って何だろう」と考えることがあります。

そんなとき、昔読んだ”ボノボとチンパンジーの違い”という記事を思い出しました。そこにはこう書かれていました。

「ボノボは争いを避け、コミュニケーションを大切にする”メス中心“の社会。一方でチンパンジーは”オス中心“で、力と秩序を重んじる社会」

同じように見えても、実はこんなにも違う2つの種…。どちらも私たち人間の”鏡”のようにも思えてきます。

と…話を進めていましたが、みなさんはボノボとチンパンジーのことどこまで知っていますか?

実はどちらも人間とDNAの98~99%を共有する、人間に最も近い存在なんですよ。

けれど性格も社会の仕組みも、前述の通りずいぶん異なります。

■ボノボ(Pan paniscus)

  • 特徴:穏やかで平和的。争いを避け、協力し合う。
  • 社会構造:メス中心。母性を軸にした関係性を重視。
  • 生息地:コンゴ民主共和国の森林地帯。
  • 行動:二足歩行が上手で、水辺を好む傾向も。

■チンパンジー(Pan troglodytes)

  • 特徴:力強く、競争心が旺盛。ときに攻撃的。
  • 社会構造:オス中心。序列を重んじる。
  • 生息地:アフリカ西~中央部の森林。
  • 行動:縄張り意識が強く、集団間の争いも起きやすい

ここで更にAIにこんなことを聞いてみました。

「どちらが人間に近いの?」

AIの答えが「ボノボの方が”社会性”の面で人間に近い」とのことでした。

理由を聞いてみると、こんな点が挙げられました。

・共感と協力を重んじる社会性

 →争いを避け、関係を修復しようとする姿勢

・母系社会の形成

 →”支配”よりも”つながり”を大事にする文化

・豊かなコミュニケーション能力

 →表情、ジェスチャー、音声を駆使し、手話を学ぶ個体も

・助け合いの行動

 →仲間の感情に反応し、思いやりを持って行動する

なるほど…まるで「理想の人間社会」のようにも聞こえますね。

とはいえ、チンパンジーにも人間に通じる一面があるようです。彼らは道具を使いこなし、問題解決能力に優れているそうです。

ただし、競争や支配が中心になりやすいところは、人間社会の”影”の部分を映しているようでもあります。

ボノボとチンパンジー。どちらも人間に近い存在ですが、その違いを通して”人間らしさ”を見つめ直すことができます。争いの絶えない今だからこそ、私たちの中のボノボ的な優しさが、もう少し顔を出してもいいのかもしれませんね。